★子どもと詩
前記事の続きです。
草野心平の「おたまじゃくしたち四五匹」という詩を、授業で読んだのは、前にも書きました。45匹のおたまじゃくしたちが、ひと言ずつお話している、という詩です。「うれしいっていうことは、かなしいっていうことなんだよ」という言葉が何度か出てきます。
土曜日午前のクラスでも、一人一行ずつ、この日は私もいれて8人で、ぐるぐる読みました。いつもは6人ですが、たまたま年長さん(幼稚園)のみぃちゃんが、このクラスに参加しました。
小2から5年生までいる中で、みぃちゃん、ちょこんと座っています。いつもよりかなり、いい子にしています。私も気にせずいつもの調子で進めていました。彼女もナチュラルな感じでそこにいるのが、伝わってきたので、ホントに何も気にせずお話していました。
しばらくして
「みんなもうれしいことや、かなしいことってあるよね」
と聞いてみました。そうしたら一番に、みぃちゃんが答えました。
「わたしね、お友達が意地わるするときが、かなしいの。それで、お友だちと仲良く遊んだ時、うれしいよ」
まったく臆せずお話していました。それにこの内容です。もう、涙です! これって、まさしく「うれしいことは、かなしいことであり、かなしいことは、うれしいこと」です。「友だち」とか「人間づきあい」って、まさにその両面です。
そして、世の中のこと全ては、実はコインの裏表なんですね。かなしいだけは在り得ない。うれしいだけも在り得ない。そういう大事なコトを子どもは、毎日の生活の中で、直感で掴んでいます。あるいは、生まれながらにして知っているのかもしれません。
そういうこの世界の真理みたいなものを、忘れてしまうのは、案外大人なのでしょう。ずっと闇なんて、在り得ないのに。ずっと闇だと、思い込んでしまうことが、わたしもあります。
そんなふうに、子どもは直感で人生を感じとっていく生き物だなぁと、思います。また、詩というものは、理屈じゃなくて感性にストレートに、大事なことを響かせてくれる芸術だなぁと、思います。
子どもと詩って、似ていませんか?子どもと詩って、似合うと思いませんか?
この日、7人の書いた作文、ホントに素敵だったーー(そう、はるか、ひかる、くりたま、るか、みずき、みづきの7人でした。たまには別のクラスの子どもが、交ざるのは面白いね。大きい子もとても刺激になるみたい)
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コメント
素敵なブログですね。なにか潤いのある心にであったような感じがしました。
投稿: もりやま | 2005.12.14 10:18
もりやまさん。
ご訪問ありがとうございます。
来ていただいてうれしいです。
ふとしたことから、もりやまさんの絵のブログを発見。
わたしの方から、あまりブログを見たり、出かけたりは、
最近してないのですが、素敵な子どもの絵に出会い、
ついついコメントさせていただきました。
子どもの絵は、どれも素晴らしいですね。
わたしの教室でも落書きを子どもたちは大いに書きます。
そうすることで、言葉がでてきて、心が自然に開いて
すてきな文章も書けるようになるみたいです。
投稿: ぶんぶん | 2005.12.16 14:04
おたまじゃくしたち四、五匹ではないでしょうか?
4、5ひきのおたまじゃくしたち、ですよね?これ
投稿: なお | 2016.04.17 23:06
なおさん、こんにちは^^
本当ですね!
45って書いてしまっていますね。
いま手元に本がないですが、四五匹ということは
4、5匹のことなんですね。
ありがとうございます。
11年前、どうだったか記憶があまりないですが、
オタマジャクシ・・から、うじゃうじゃたくさんいる!と私はイメージしてしまったかもしれません。
ところで、本筋の裏表の話はいかがでしょうか?
感想いただけたら嬉しいです!
投稿: ぶんぶん | 2016.04.20 21:21