« ●笑う作文講座●公立高校入試の解答編②\(⌒O⌒)/ | トップページ | ☆検索ワードランキング! コトバが生まれる瞬間 »

2004.06.12

●笑う作文講座●公立高校入試の解答編③\(⌒O⌒)/

 続きです。道案内の作文を書くときに、教室では次の二つを指導しました。

1、最初に、道全体の見通しを示す。(道の特徴、徒歩○分、○メートルなど)
2、①路上の目印(薬屋のある交差点、花やの角、T字路、三さ路)を明確にする。
  ②右折、左折、直進など。方向と、曲がるかまっすぐ進むかを、明確にする。

 以下、教室の作文の中から、曖昧な表現を指摘してみる。

 「まっすぐ行かずに八百屋で曲がってください」→「まっすぐ行かずに」は削除し、「八百屋の角を左に曲がってください」

 「そして一つ目の信号を右折して」→「・・一つ目の薬局のある信号を・・」

 「正面のパン屋を右に曲がります」→「パン屋の角を・・」

 「八百屋の横の道に入ってください」→「・・八百屋の角を左に曲がって下さい」

 「途中で米屋がありますが曲がらないで下さい」→「正面に米屋のある三さ路を、左に入って下さい」「米屋の前で道が二股に分かれています。そこを左に進んで下さい」など

 「右に行って下さい」→「右に曲がって下さい」・・・とくに気になったのはこの表現だ。曲がるのか、まっすぐ行くのか、明確に指示したい。また、目印となる薬局、八百屋などは、解答者が指示しやすいように、親切に地図上に書かれているのだ。そうした出題者の意図を汲み取って、適切に使おう。これこそが本当の「読解力」というものだ。

 いつもアバウトな私が、何故ここまで明確さを求めるのか。それは受験問題だからか? と問われれば、確かにそれもあるが、真意はその奥にある。「道案内を受ける側の立場になって答える」=「受験の正答」となるからだ。

 想像してみてほしい。道を尋ねたおじいさんは、道を知らないのだ。ならば、おじいさんが頭の中で、道順を立体的に、印象深くイメージでするためには、どのような説明が親切か。そう考えると、曖昧な表現でなく、目印や方向、曲がる曲がらないの指示を、明確にコトバにすることが、大切に思えてくるはずだ。

 最後に、この入試問題は「難問」であったのか。私はそうは思わない。それどころか、暗記した知識だけでは対応できない点で、とても良い問題だと思う。総合的な力を使って、考え、そして表現していく力こそ、今の義務教育に欠けている点ではないだろうか。だいたい、この程度の問題文が読み解けなくて、どうする??難しいコトバなど一つもないぞ。

 「読解」とは、文章の向こう側にいる「人間」」を読み解くことだ。そこには出題者の意図だってあるのだ。そして想像力を使え!思いやりとは想像力だ!そして他人を思いやるには、具体的で適切なコトバが必要なのだ。だからコトバを学ぶのだ。そして相手に分かりやすく表現すること。まさに「コトバはコミュニケーションの道具」と、ひゃくたさんが右コメント欄で書いているが、同感である。「分かりにくいか??高校受験作文」のコメントを読んでほしい。(もちろんそれはコトバの一側面にすぎないが)

 そういう意味で今回の「作文問題」は、今の義務教育の弱点を顕わにしたと言えよう。この前の神戸の小学生殺人事件以来、「作文の敗北か?」と私は悩み続けているが、義務教育に携わる人間は、この問題の前で、「義務教育の敗北」をしっかりと受け止めて欲しい。そこから、何かが始まることを、期待して。

 

  

|

« ●笑う作文講座●公立高校入試の解答編②\(⌒O⌒)/ | トップページ | ☆検索ワードランキング! コトバが生まれる瞬間 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/31227/752939

この記事へのトラックバック一覧です: ●笑う作文講座●公立高校入試の解答編③\(⌒O⌒)/:

« ●笑う作文講座●公立高校入試の解答編②\(⌒O⌒)/ | トップページ | ☆検索ワードランキング! コトバが生まれる瞬間 »